覇界王~ガオガイガー対ベターマン~【第30回】

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《前回までのあらすじ》

 無へと向かうエネルギー<トリプルゼロ>に浸食された旧GGGは、全てを破滅へ導く<覇界の眷族>となり、我々人類に牙をむく。
 かろうじてマイク・サウンダース13世やスタリオンを救い出した新生GGG。
 だが、戦力を分断するように覇界の眷族は、ハワイのプナ地熱プラントと、ドバイのメガソーラー発電所に同時出現する。GGGブルー機動部隊はドバイへ、ハワイにはGGGグリーン長官代理・獅子王凱が向かった。地下空洞で巨大なゼロロボを従え待ち受ける覇界ゴルディーマーグ。対峙した凱は、新ツール<ゴルディオンダブルハンマー>を発動させる!

number.05 恨-URAMI- 西暦二〇一七年(3)

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 神奈川県横浜市に存在するセプルクルム──ラミアたち、七体のソムニウムが潜む不可知領域にも、覇界の眷族が二か所に出現したという報はもたらされていた。世界各所の場に広がる様々な生命意識によってつくられた波長。その回線を次々と中継したリミピッドチャンネルを読みとることに特化したラミアは、獅子王凱がハワイに降下したこともすでに知っていた。

『地の底の獄……元凶なりし者がそこへ赴いたか……』
『さて、ラミア殿。拙者たち全員で、斃しに行きますかな?』
『………』

 ライのおどけた意志に、ラミアの意思は沈黙したままだった。

『ンー…いにしえの者には特殊な策でもあるのか? 元凶なりし者は排除せねばならぬ……しかし覇界の眷族を前に、奴の力が失われるのも好ましくはない。ンー…どう動く?』

 羅漢の挑発めいた意志にも、ラミアは応えない。その秘めたる懊悩を感じとったのは、ユーヤである。

『ラミア……お前の意志に、迷いの波動を感じる。いや、それは戸惑いか──? なにがあったのだ?』

 ユーヤはラミアに近寄り、その深紅の眼球に浮かぶ純白の瞳をのぞきこんだ。リミピッドチャンネルという意識の交感を媒介していても、ソムニウムとてそれぞれの感情をすべて共有しているわけではない。だが、少なくともユーヤはそれを望んでいるようだ。
 至近距離から自分を見る瞳に、ラミアは失われた仲間のことを脳裏の更に奥底で思い出していた。

(セーメ……)

 かつてカンケルとの戦いのなか、滅んだ一体のソムニウム。彼女もまた、ラミアとの感情の共有を求めて、瞳をのぞきこんでくることがあった。
 ラミアは一瞬の逡巡の末、周囲の仲間たちにとある・・・名を告げた。

『<デウス>だって──!?』

 ガジュマルの意識が驚きに揺れる。

『そうだ……元凶なりし者の居場所を告げてきたリミピッドチャンネルの主、その者は私にそう名乗った……』

 ラミアの意志に、ユーヤが反応する。

『伝説にうたわれたソムニウムの名前……でも、たしかデウスは二千年の昔に……』
『ンー…いにしえも極まれりといったところか。だが、ラミアよ、わかっているはずだ』

 羅漢の意志に、ラミアは即答する。

『ああ、相手が真なるデウスならば、ときの長さはなんの意味も持たない。問題は……暁の霊気たる覇界王が訪れし今、同時に現れたこと。偶然ではない……』

 沈黙が支配する。もっとも、ラミアの悩みを共有している者がいるかどうか、さだかではない。ユーヤとヒイラギは何があろうとも、ラミアに従う思いでいる。ガジュマルとシャーラは幼齢であるため、伝説を表層的にしか知らない。羅漢とライはそれぞれに思惑があるようだが、ニヤニヤ笑いに隠して、心中を見せようとはしなかった。

『ライ、羅漢、頼みがある……』
『ンー…皆まで言わずともわかる』

 熟考の後、ラミアが送ったリミピッドチャンネルに、羅漢は傲岸な笑みをおさめようともせず、応えた。

『拙者も心得ておりますが……ラミア殿はシャーラ嬢とともに残るということですね?』

 ラミアは無言でうなずく。それを視認するよりも早く少年ガジュマルの意思が響く。

『オレも残る! 戦闘における能力が乏しいシャーラには護衛が必要だ』

 真っ先に反応して視線を向けたのはシャーラだったが、意志を表したのは、いつも控え目な巨漢ヒイラギの方が早かった。

『ガジュマル、ボクたちは一枚岩…それぞれの役割を以って一つの目的を果たすべき……』

 その言葉に感情をグッと抑え、自分の意思を呑みこむガジュマル。その場の誰もが、彼のシャーラを想うあまりの幼さと危うさを把握できた。

『ありがとう……ガジュマル』

 シャーラの落ち着いた意思が流れる。

『シャーラも成長してる……大丈夫、私の役割を果たしてみせる』

 ガジュマルは、眉間に入っていた力みを解き、額に十字光をやさしく浮かべた。

『……わかった。シャーラがそういうなら…オレも自分の役目を果たす』

 二人はお互いの瞳の奥を見つめ合った。

『ンー、そうだな。ソムニウムは少数民族だ。どいつもこいつも自分の身は自分で守れ』
『みなさん、くれぐれも滅びぬよう頼みますよ』

 羅漢やライの意思もあいまって、七体のソムニウムは団結しているようにも見えたが、すぐにラミアが更に力強い意志を深く静かに放った。

『パトリアの刻……何者にも妨げさせはしない。それが元凶なりし者でも覇界の眷族でも……そして、伝説のソムニウムであろうとも』

 

 プナ地熱プラントの地底空間から、GGGグリーン長官代理によるGダブルツール発動の承認シグナルが送られてくる。
 衛星軌道のオービットベース、メインオーダールームでそれを確認したアルエットが、ふところからセーフティデバイスを解除するカードキイを取り出した。

「ウイ! ゴルディオンダブルハンマー、セーフティデバイス、リリーブッ!」

 メインコンソールに出現したスロットの間を通過する、細くしなやかな二本の指先に挟まれたカードキイ。承認シグナルと、カードキイによる解除という二段階のセーフティから解き放たれた発動プログラムが、衛星軌道上から地底へと送信される。

「よっしゃあ!」

 ガオファイガーは右前腕部をステルスガオーⅢにマウントし、ダブルマーグに接近する。いや、ダブルマーグはすでに分離していた──マーグハンドと、ゴルディオンダブルハンマーとに。

「ハンマーコネクト……ゴルディオンダブルハンマーッ!!」

 新たに頑強な右腕としてコネクトしたマーグハンドで、ガオファイガーは新型ツールの柄をつかむ。だが、その瞬間にはすでに光り輝くハンマーが眼前にあった。オレンジの光を放つ巨大な金色こんじきのゼロロボ。その腕となった覇界マーグハンドと覇界ゴルディオンハンマーである。

「ダブルハンマーがどんなツールか知らねえが、黙って使わせるわけねえだろっ!」

 覇界の眷属と化したゴルディオンハンマー、かつてはおのが最強ツールであった存在が、その重力衝撃波グラビティ・ショックウェーブの牙をガオファイガーに向けてきた。
 覇界ゴルディの超AIは、米軍で豊富な実戦経験を積んだ火麻激の人格パターンをモデルとしている。ゴルディオンダブルハンマーの発動を黙って見ているはずがなかった。見覚えのない新型ツールがどのような機能を持っていようと、先制攻撃で光にしてしまえば、怖れることはない。それが覇界ゴルディの戦術判断だった。だが──

「お、俺のグラビティショックウェーブがっ!」

 獰猛な牙は、ガオファイガーに突き立てられる前に折れ砕けていた。強大な重力衝撃波が、エネルギー散逸によって無力化されたのである。

「そうか……ゴルディオンモーターを小型化しやがったのか!」

 それが、ガオファイガーのマーグハンドに握られたゴルディオンダブルハンマーの機能であると知って、覇界ゴルディは毒づいた。ゴルディオンモーターは、かつてゴルディオンハンマーの暴走に備えて開発されたカウンターツールである。グラビティバーストによって重力衝撃波を散逸させる機能があり、木星圏では覇界王ジェネシックのゴルディオンネイルを無効化することにも成功していた。
 もっともゴルディオンモーターは、ガオガイガーやガオファイガーの全高をも上回る巨大サイズであり、取り回しの良いツールとは言えなかった。ところが、目の前の新型ツールは、ゴルディオンハンマーとほぼ同サイズでありながら、同様の機能を有している。

「甘いぜ、ゴルディ……ダブルハンマーが、ただお前を無力化するだけのツールと思うな!」

 ガオファイガーは、眼前にゴルディオンダブルハンマーを突き出した。

「ダブルハンマー……モード・カストル!」

 その新型ツールは一見したところ、ゴルディオンハンマーに形状、サイズともに類似していた。違いといえば、本体左右に張り出した金色の部位が方形から球形になっていることである。その二つの球形部位が、凱の叫びとともにハンマー本体から分離した。

「おおお、なんだそりゃ!?」

 ハンマーとして、ZR-05ゼロゼロファイブに握られたままの覇界ゴルディが、戸惑いの声をあげる。
 本体から分離した二つの黄金の球体は、光り輝くトラクタービームで保持されたまま、あたかも強靭な鎖で繋がれているかのようにゴルディオンダブルハンマーの周囲を回転する。それらには<カストル>と<ポルックス>というコードネームが与えられていた。ふたご座のα星とβ星から名付けられたものである。まさに双子星のごとく、カストルとポルックスはガオファイガーの周囲を高速回転した。そして球体同士が激突し、離れ、またぶつかりあう。
 ガチ! ガチ! ガチ! ガチ! ガチ! ガチ!
 周囲に圧をかけながら、物凄い激突音が延々とこだまする。眼前の光景に、覇界ゴルディは罵声をあげた。

「なんだそりゃ! ナントカクラッカーで俺様を惑わそうってかっ!?」

 怒りにまかせて、重力衝撃波を放つ。だが、カストルはまさに、小型化されたゴルディオンモーターである。またしても、覇界ゴルディ必殺の攻撃を無力化した。

「悪いな、ゴルディ! お前を取り戻すためにも……負けるわけにはいかないんだ!」

 そう叫びつつも、凱はオービットベースとの交信を行っていた。そして、ついに待ち望んでいた解析結果が送られてくる。

『お待たせ、凱……ゼロコアが特定できたわ! マーグハンドの中央部に一体のみ!』

 アルエットが告げたのは、覇界の眷族と化した旧GGG隊員……その生体反応から類推できるゼロ核の位置と数だった。これを破壊せずに回収、浄解することができれば、その者を救出することができる。

「よっしゃあ! ダブルハンマー……モード・ゲミニ!」

 覇界ゴルディの重力衝撃波に耐え続けていたガオファイガーが、ついに反攻に出る。ゴルディオンハンマーの真の力を解放したのだ。

「へっ、そっちがダブルなら、こっちだってダブルだぜ! トリプルゼロの再生力とゴルディオンハンマーの破壊力の合わせ技だ! 何をやろうと、こっちのダブルを上回れるかよ! 新しいツールの力がどんなもんか……見せてもらおうじゃねえか! ……!?」

 覇界ゴルディが毒づきかけた瞬間──
 マーグハンドが地に落ちた。ZR-05の肘部が一瞬で切断されたのだ。その切断面は輝き、光の粒子を放っている。覇界ゴルディの胴体だったパーツは、ハンマーを握ったまま大地に転がった。マーグハンドとともに、身動きできない覇界ゴルディは問いかける──二つの球体に回転運動させているガオファイガーに向かって。

「いまのは重力衝撃波か!? い、いったい何をしやがった!」
「ひとつだけ教えてやるぜ、ゴルディ。ポルックスは、ゴルディオンハンマーを小型化したものだ」
「小型化したんなら、弱っちいんじゃねえのか!?」

 すべてを光子に変換する重力衝撃波は、基本的に全周囲に対して放射される。そのため、かつてEI-18を相手にゴルディオンハンマーを初使用した際、ガオガイガーまでもが大ダメージを被ることになった。その後、マーグハンドの開発とゴルディオンハンマーへの超AI搭載によって、重力衝撃波を偏向させることが可能になる。これにより、前方の敵のみを対象とすることができるようになったのだが、それでも精密な攻撃とは言いがたい。
 かつて、ガオファイガーのゴルディオンハンマーが、レプリ・ガオガイガーのヘル・アンド・ヘブンの前に敗れ去ったことがある。だがそれは、(レプリジンであるとはその時わからなかったが)天海護を救出するまで、精密攻撃の行えない重力衝撃波を放つことができなかったからだ。
 ゴルディオンダブルハンマーのモード・カストルはゴルディオンモーターと同等であり、モード・ポルックスはゴルディオンハンマーと同等の機能を発揮する。そして、モード・ゲミニはふたつの機能を併用することで、重力衝撃波による精密攻撃を可能とするのだ。

「行くぞぉぉぉっ!!」

 ポルックスから重力衝撃波が放たれる。同時にカストルがグラビティバーストによって、それを削るように散逸させた。これにより、薄い平面状になった重力衝撃波が、触れるものすべてを光に変える刃となり、ZR-05の全身を斬り刻んでいった。

「モード・ポルックス!」

 大地に散らばる残骸に向かって、モードチェンジしたゴルディオンダブルハンマーは最大出力の重力衝撃波を浴びせかけた。これはゴルディオンハンマーによる攻撃と同等の威力である。

「光にっ! なれぇぇーーーーーっ!」

 再生する余裕もなく、ZR-05は光子へと変換されていった。広大なディバイディングフィールドに地響きを轟かせながら。

「さあ、ゴルディ……あとはお前の超AIとゼロ核を抜き取らせてもらう」

 大地に横たわるマーグハンドとゴルディオンハンマーに向かって、凱は語りかけた。ガオファイガーの右腕となっているマーグハンドのハンマーヘル・アンド・ヘブン──その巨大な釘抜き状パーツの機能をつかえば、難なく行えるはずである。
 だが──

「ガオファイガーさんよ! これで終わりとか、勝手に決めつけてんじゃねえぞぉっ!」

 ゴルディンハンマーのAIブロックが……いや、覇界ゴルディの双眸が深紅に輝いた。

「システムチェーンジッ!」

 ゴルディオンハンマーが重力制御で宙に飛び、マーグハンドと合体する。そして、ツール形体からマルチロボの姿へと戻った。

「ゴルディーマーグッ!」

 だが、それは凱の知る勇者ロボではない。トリプルゼロに浸食され、宇宙の摂理のために活動するようになった覇界の眷族である。

「ゴルディ……ハンマーコネクトする相手がなくなって、なお戦うというのか……」
「……それが俺たちの罪滅ぼしだからな」
「罪だと?」
「そうさ……おのが繁栄のみを貪り、宇宙に広がっていく知的生命体。宇宙を滅びに追い込んでいく人類に手を貸しちまった罪よ! だからその罪滅ぼしにお前を斃さなくちゃならない。獅子王凱、生きるって、そんなに大事なことなのかねぇ?」
「生きているからこそ悩み、試し、過ちを犯しながらも正解を見つけようとするんだ! だから俺は、宇宙への希望を持ち続けたい! それが、命ある者としての証しだ!」
「ほほう、人類なんて宇宙を蝕んでいくだけのウイルスみたいなもんなんだぜ?」
「ゴルディ……お前」

 凱は驚愕していた。猪突猛進なゴルディらしくもない、主張めいた論理に。

「俺様はAIだからな。命なんて実はよく分からねえんだよ。だがな……同じ気持ちだぜぇっ、こっちのGGGのみんなもよっ!!」

 覇界ゴルディのその言葉に、凱は胸をつかれた。原種大戦、三重連太陽系での死闘、オレンジサイトでの決意……そのすべてで運命をともにした、GGGの仲間たち。そして──卯都木命。彼ら、彼女が自分を斃さねばならないと思っている……それがトリプルゼロに浸食された結果だとわかっていてもなお、凱の胸は痛んだ。
 どんな心の痛みだろうと、乗り越える力も覚悟も、ある。だが、それでも──それでも痛まぬわけではないのだ。みこと本人とすら、相対する瞬間を覚悟していたはずなのに、凱は一瞬、心の隙をつかれた。

「うおりゃあああっ……光になりやがれぇっ!!」

 覇界ゴルディが猛突進、ヘッドタックルをかましてくる。いや、それは単なる格闘技ではない。トリプルゼロの力を得たゴルディーマーグは、単体でも重力衝撃波を放ってきたのだ。
 ガオファイガーはダブルハンマーのカストル側を向けて、重力衝撃波を散逸させようとする。だが、モード・ポルックスで攻撃態勢にあったため、減衰しきれない。突き出したダブルハンマーの簡易AIブロックがタックルをもろに受ける。

「カストル……!」

 凱の叫びが響き渡る。次の瞬間、そのブロックは丸ごと光子と化していく。

「うおおおおおおっ! ダブルマーグッ!」

 なんとか体勢を立て直そうと試みる凱。だが──

「おらおらおら、次はお前の番だぜ!」

 覇界ゴルディの殺意が、重力衝撃波に乗せて叩きつけられる。

「いま下がったら……その瞬間、ガオファイガーは光にされる!」

 ここに仲間の援軍は来ない。凱の脳内には、もはや勝利の二文字は失せていた。残された一手は、相打ちを狙う選択肢のみ。かつての右腕だった相棒とともに、この世界から消滅する選択肢だけだった。

「ゴルディーーーーーー!」

 凱が光にされることを覚悟の上で、捨て身の反撃に転じようとしたその時──

 

『アアアアアアッ!!』

 苦鳴が響いた。
 いや、それは声ではない。ソムニウムの少女シャーラの苦痛が、リミピッドチャンネルによって凱の意識に届いたのだ。
 傷口のような空間の裂け目が、ガオファイガーの頭上に出現する。そこから姿を現したのは、ヒイラギである。彼の手のうちには、すでにアニムスの実があった。

『ボク……暁の霊気の眷族……斃スヨ』

 そう意志を放ったヒイラギが、おのれの体質に適合した実を貪り喰う。まさにガオファイガーのすぐ目の前で、人間の大男にしか見えない生命体が、メビウスの輪のごときオブジェのような巨大物体に変貌する──これこそが、ベターマン・ポンドゥス!

「ちいっ、妙な現れ方しやがったが、生き物一匹になにができやがる! お前も光になりやがれっ!!」
『ボクにはこういう事ができるんダヨ』

 ポンドゥスはその全身の構造を組み替えた。メビウスの輪が存在しない表と裏を反転させるかのように……そして、暴風のような重力衝撃波に全身で抗った。

「待てっ! お前が光にされるぞっ!」

 異形の物体に対して、凱は叫んだ。自分の楯となって、死にゆく必要はない。そう伝えようとしたのだ。だが、予測に反して、ポンドゥスはその場に留まり続けた。光にされることもなく。覇界ゴルディの意志を反映したがごとき、荒々しい重力衝撃波がポンドゥスの眼前で消滅している。

「!! ……反重力衝撃波!?」

 重力を操るベターマン・ポンドゥス。その力の底知れぬ奇蹟ミラクルを、凱は垣間見た。

(つづく)


著・竹田裕一郎
監修・米たにヨシトモ


次回12月更新予定


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