覇界王~ガオガイガー対ベターマン~【第52回】
《前回までのあらすじ》
覇界の眷族によって、全世界にトリプルゼロが拡散された! ゼロロボが大量発生し、地球全土が制圧されるまでの猶予はあとわずか。竜四姉妹による奇跡のシンメトリカルドッキングで覇界幻竜神と覇界強龍神に打ち勝ったGGG。獅子王雷牙を取り戻したことで、ディスクX量産の目処もついた。
だが、そんな中、ガオガイゴーが覇界の眷族になったという凶報が、オービットベースにもたらされる! 伝説のソムニウムと呼ばれるデウスは、覇界ガオガイゴーとともにいずこかへと向かい、ラミアたちがその後を追う──
number.08 禽-PHOENIX- 西暦二〇一七年/????年(5)
6(承前)
時の大河を落ちていく孤影がある。
いや、落ちていくという表現は正しいのだろうか。少なくとも、観察者に認識される限りにおいて、時の大河にはベクトルが存在する。悠久の太古より、遥けき未来へと続いていく芳醇な時の流れ。
過去へと向かっている孤影は、疑いなく時間遡上の途上にあると言えるだろう。それでも、孤影の状態は“落下”と呼ぶにふさわしい。なぜなら、必然とも言うべき引力に引き寄せられての移動であったからだ。
いずこかへと落下していく孤影──その名は<覇界ガオガイゴー>、胸に王冠をたずさえた黒金の巨体。そして現在は、暁色の燃えるような幻炎をまとっている。内部には二つの生命体が息づいているが、意識を失っているようだ。幸いと言えるだろう。普段属している領域より、高次元の情報にあふれているこの大河では、世界を知覚するだけでも脳に大きな負荷がかかるであろうから。
そして、その孤影の周囲では、七つの小さな個体が同様の落下状態にある。高次元情報も、空間としての位相がまったく異なる領域も、彼らには脅威とならないようだ。
『──やれやれ、ようやく納得がいきましたな』
音声言語を伝達する媒質としての空気が存在するかもさだかではない、この領域で平然と意思疎通をこなす者たち──ソムニウム。彼らは行動をともにする同志ではない。デウスと呼ばれる伝説のソムニウムと、それを追ってきた六体である。おのが意志を発信したのは、追っ手の一体であるライだ。
『悠久の太古から生き続けてきたとうたわれる伝説のソムニウム、その名はデウス──』
歌うような意志にあわせて、ライは愛用の弦楽器をかき鳴らした。だが、声も発せられぬこの場所で、音が鳴るはずもない。演奏が不発に終わったことを残念がるような表情で、意志発信を続ける。
『ですが、いかに我らソムニウムが環境に適応しようと、肉体が物質である以上、永遠の時を存在し続けることは不可能。であれば、真実はただひとつ』
『ンー…時の大河を泳ぎ渡ることで、様々な時代に存在しているのだ。その目撃譚が集積されて、いつしか伝説となった』
ライが指摘しようとした真実を、横から羅漢が奪い取った。少々不本意そうな表情になるライを気にもせず、羅漢は続ける。
『ンー…貴様を侮っているわけではないぞ、最古のソムニウム。そのような稀少の力を持つアニムスの実、どうやって手に入れた? 俺にしてみれば、永遠を生きることよりも遥かに素晴らしい』
心底から賞賛する表情が、羅漢に浮かぶ。
『どうやってといわれても、何も苦労はしていないさ。ボク自身が、そのような実の宿主として生まれついた……ただそれだけだ』
『おのれがアニムスの宿主となる特異体質か……だからといって、他のアニムスを軽んじる理由にはなるまい』
そう告げたのは、ラミアである。常に沈着であるソムニウムだが、その意志には冷たい炎のような怒りが込められていた。
アニムスという植物の実は、心ある生命体の命を結晶化したもの。いわば魂魄そのものと言ってよい。それを摂取するという行為は、ソムニウムにとって極めて神聖なものなのだ。単に食物連鎖上、下位にいる生物を喰らうというだけではない──ラミアをはじめとする多くのソムニウムは、そう考えている。だからこそ、彼らは時に生命を賭してまでヒトのために戦うのだ。横浜のセプルクルムにおいて、アニムスの花園を踏み荒らしていたデウスの姿を、ラミアは忘れていない。
『摂取する生命への感謝を忘れずに……か。まるでヒトが使うような幼い倫理だね。どうやら、ボクと君たちとでは、ヒトに向ける愛情のありようが異なるようだ』
『では、貴様の抱く愛とはいかなるものなのだ。暁の霊気によるヒトの滅亡──お前は視てきたのだな?』
ついにラミアは決定的な問いを放った。数瞬の間を置いて、デウスは肯定の意志を帰した。
『残された三度の危機のうち、一つ目を君たちとヒトは乗り越えた。だが、二つ目……炎の猛禽との戦いによって、ヒトと君たちの多くが喪われる。そして生き残った者も三つ目の危機の前に敗れ去る……それが、ボクの見てきた歴史だ』
デウスの意志に、反応する者はいない。それが真実であるとわかってしまったからだ。デウスは予想を告げているわけではない。時間移動によって見てきた未来を、ただ告げているのだから。
『でも、心配することはないよ。このまま、地球上から知性を持つ存在が滅んでしまうのは惜しいからね。ボクがまたなんとかしてみせる』
『ンー…またとは、どういう意味なのだ。これまでもお主が知性体を護ってきたとでもいうのか?』
『そう、ボクは力のない視る者。そして、時の水面に小石を投げる者。たとえわずかな波紋でも、それは大きく広がって時の大河を新たな流れへと導くこともできるのさ』
つい数か月前も、チャンディーと行動をともにする少年にいくつかの示唆を与えることで、ガオガイゴーが覇界の眷族に勝利するきっかけを与えた。あの行為は、たしかに時の流れを見定めた者でもなければ、不可能であっただろう。
『時の大河とは普遍のものじゃないんだ。ボクやボクのような存在が、絶えず流れをねじ曲げ、せき止め、思った方向に導いている。だからこそ、ヒトという脆弱な知性体が、ここまで繁栄することができたのさ』
『ぼく……ヒト、大好き……それは良い事と思う……』
即座に同意したのは、普段は滅多に自分の意志を露わにすることのないヒイラギだ。穏やかで好悪の感情を持たぬかに見える巨漢だが、これほどまでに人類に好意を抱いていたのだ。
『そうだろう? だから、これからボクがやることをよく見定めてくれ』
そういうと、デウスは覇界ガオガイゴーという名の孤影を見た。
『この小石によって、ボクは時の大河を新たな領域に導くんだ。ヒトが宇宙の摂理の前に滅び去ることのない歴史へとね──』
ヒイラギの表情が希望に輝いた。だが、他の者たちは──
やがて、小石はある川辺に流れ着く。
7
──時に西暦二〇〇五年四月十一日。地球人類にとっての長い苦難の日々、その中でも特に記憶すべき、重大な出来事が起こる日である。
初出撃にして、地球外知性体認定ナンバー2を撃破した勇者王ガオガイガーの前方に、異変が生じた。何もない空間に“裂け目”が生じたのである。獅子王凱と天海護少年の眼前で、何者かが出現する──虚空に生じた裂け目から這い出るように。
「なんだ……あれは!」
その裂け目がテンプスと呼ばれる能力で、時の大河にこじ開けられたものであると、凱も護も知るよしはない。裂け目からは深く濃い霧も発生し、辺りを覆い尽くしていく。GGGベイタワー基地ではこの瞬間、新宿副都心の事象を把握することができなくなった。
濃霧の中に出現した孤影──覇界ガオガイゴーの肩には、この時点での護と同年代に見える少年が乗っている。
『さあ、同胞よ。変身するがいい……そして勇者王と力をあわせて、暁の走狗を斃すんだ!』
そう意志を発して、覇界ガオガイゴーの上から飛び降りたデウスの額に、一際眩く十字光が瞬く。高らかに宣言するような意志に反論することもなく、ソムニウムたちは取り出したアニムスの実を貪りはじめた。
ラミアが合成フォルテを、羅漢がオウグを、ライがアーリマンを、ユーヤがルーメを、ヒイラギがポンドゥスを、ガジュマルがトゥルバを──それぞれの実を喰らい、変身していく。
それぞれ五メートルを超える巨大な生体へと変貌し、あるものは大地を踏みしめ、あるものは空中に浮遊し、ガオガイガーや護の前に姿を現した。
「なに、なんなのこれ!?」
空中でその光景を見守っていた護が、恐怖の声をあげた。無理もあるまい。学校行事で夢の島に来ていたところ、いきなり地球外知性体のロボットに取り込まれ、謎の防衛組織のロボットとの戦いに巻きこまれた。その直後、自分の身に未知の力が発現し、さらに異形のロボットと怪獣たちが出現したのだ。
「こいつらはいったい……敵なのか!?」
ギャレオンがもたらした情報を解析したGGGで、様々なシミュレーションを繰り返してきた凱にとっても、これは想定外の事態だった。
彼らの見守る前で、黒い怪獣──ベターマン・オウグが胸門から虹色の粒子を放つ。
『ペクトフォレース・サンクトゥス!』
虹色の免疫粒子によって、六つの変身体は体表を分解され、パズルのように組み上げられていく。やがて完成する、勇者王に匹敵する三十メートル級の巨体。
『そう、その姿だよ──ソムニウムが環境適応の果てに手に入れた姿<カタフラクト>!』
カラフラクトと呼ばれた合体ベターマンは、その首をデウスに向けた。
『カタフラクトと力をあわせれば、勇者王は暁の走狗を斃すことができるんだ! そして二〇〇五年で奴らを打ち破った知識は研鑽され、二〇一七年のヒトの力をさらに磨き上げるのさ! そう、ボクはこうやって歴史を編んできたんだ……行け、カタフラクト!』
ベターマン・カタフラクト、六体の意識に操られた巨人が突進する。
『暁の走狗を撃ち砕け!』
カタフラクトが右腕を振り上げた。その内部で蒼斧蛍汰と彩火乃紀が眠る、覇界ガオガイゴーに向かって──
だが、振り下ろされた先は、もう一体の勇者王の方であった。その頭部を鷲づかみにして、胸のギャレオンに顔を近づける。
「こいつ、俺を狙って──!」
不意を突かれた凱の反応は遅れた。もともと初戦闘の影響で、過剰にアドレナリンが分泌され、サイボーグ・ボディが機能不全を起こす寸前であったのだ。カタフラクトは開かれた顎門から、緑色の光を放った。
『ペクトフォレース・ウィリデ──』
ギャレオン内部に放出された免疫粒子が、サイボーグ・ボディに干渉、機能を停止させる。安全機能によって機体外に排出された凱を、カタフラクトは左手で受け止めた。
『な、なにをしているんだ──!?』
デウスが愕然とした意志を放つ。この世の始まりから終わりまでを視たと自認するデウスにとって、それはかつて一度も発露した覚えのない感情だった──そう、その名は驚愕。
ベターマン・カタフラクトはガオガイガーを解放すると、空いた右腕で空中の護を捕まえた。
「ああっ、離してよ──!」
『ペクトフォレース・フラウム──』
今度は白い免疫粒子で、護を昏睡させる。そして、両の手に捕らえていた凱と護を、足下の地面に並んで横たえた。
『ラ、ラミアよ──羅漢よ、君たちはいったい何を考えているんだ!』
『ンー…すべてを見通すデウスが、我らの行動を識ることはできなかったのかな?』
カタフラクトの中から、羅漢が嘲笑する。
『当たり前だ──ボクがこの時代に干渉するのは、これが初めてなのだから。なぜ、こんなことを……君たちはヒトが滅びてもかまわないというのか──』
『そのようなはずがない。我らはヒトとともに、暁の霊気より生き延びてみせる』
断言するかのような意志に、デウスが敵意を露わにする。
『どうやって! この時代のヒトに手を貸せば、十二年後に力を貸すよりも、大きな結果を得られるんだよ!』
『それは我らの望むところではない』
『いったい何故……!』
デウスの問いに、ラミアではなく、ライが応じる。
『あなたの狙い通りに動けば、歴史が分岐してしまいますからな』
普段は剽軽におどけているライとしては、あり得ないと思えるほどの冷徹な意志。この問題が彼にとって、いや彼らにとって、飄々と語れるような命題ではないことを、明示している。
『デウスよ、君は拙者たちに隠していることがあるでしょう──歴史は改変されることなどない。ただ分岐するものなのだと』
ライの意志は、ヒトが日常的に使う平易な表現が多い。ヒトが書き記した書物を読むことが、個人的な趣味であるためだ。彼がリミピッドチャンネルにあわせて、唇を動かすことで、実際に発声していると思わせる詐術も、ヒトとの会話を楽しむために習得したものである。
『それがどうしたというんだい? 干渉者は分岐した先の歴史を生きることになる。改変されたのと同じ事じゃないか──』
『それを同じと思えるのは君だけですよ、デウスくん。拙者らが旅立ってきた二〇一七年に残してきた者たちと、分岐した先の二〇一七年に生きる者たちは、同じ人物ではないのだから。たとえ生物学的に同一個体であったとしてもね』
『──ライの認識は正しい。ともに過ごした時間を共有していない彼らは、まったく別の存在なのだ』
ライの意志を引き取ったラミアもまた、強く冷たく固い、氷点下の氷のような意志を発した。
『そこにどんな意味があるんだ? 分岐先で新たな歴史をやり直せば、滅した者たちを救う事だってできる。彼らとともにもう一度存在したいとは想わないのかい──パキラ老やボダイジュ、そしてセーメと』
その名を聞いたとき、ヒイラギやガジュマル、ユーヤの意識が揺れた。それぞれが同じ実への耐性を持つ。肉親にも等しい者たち。いや、生物学上の繋がり以上に、ヒイラギはパキラ老に、ガジュマルはボダイジュに、ユーヤはセーメに深い縁を持っていることがうかがえた。
『デウスよ──お前はソムニウムの胞でありながら、我らを知らなさすぎる』
『俺たちは滅した者を悼みこそすれ、蘇らせたいとは思わない』
『そ、それは懸命に生きて滅した者たちへの侮辱だよ……』
ユーヤが、ガジュマルが、そしてヒイラギがおのが意志を露わにする。ヒトという友人を喪うことを怖れたヒイラギが、パキラ老との再会を望まぬとは──デウスにとって意外な反応だった。
『そして、干渉によって歴史が分岐した場合、我らは元の歴史に帰還することがかなわぬことになる』
ラミアは時の大河というものの性質を、正確に理解していた。時間遡航者に干渉された場合、時の大河は干渉を受ける前の流れと、受けた後の流れに分岐する。その際、干渉者がふたたび時を超えたとして、本来の未来には決して辿りつけない。
そう、歴史改編という事象は起こりえないのだ。二〇一七年において、楊龍里が思いを馳せた可能性は、時を超える術を持たないヒトという種の、認識の限界であったのだ。
『分岐後の新たな未来に帰還する──それはセーメたちが滅してまで守り抜いた世界を、捨てていくということなのだ。我らには、その方が耐えられない──』
ラミアは血の色の目を細めた。それは恐怖であったのかもしれない。パキラ老やボダイジュ、セーメとのさらなる別れを強いられることへの。
『───』
デウスはしばらく、なんの感情も示さなかった。霧のうちに閉ざされた新宿新都心、そこに存在する者たちを見渡す。自分とカタフラクト、蛍汰と火乃紀を乗せたままの覇界ガオガイゴー、凱を失って稼働停止しているガオガイガ-、そして意識もなく倒れている凱と護──
『……好きにするといい』
デウスは吐き捨てるような意志を発した。
『君たちがボクと同じ歴史を拒むというのなら、干渉を廃した世界でヒトとともに滅んでいけばいい。ボクはまた別の時代で、新たな歴史を産み出すだけだ』
デウスは貫頭衣の下に手を差し入れる。そこにあるはずの小袋を取り出そうとして、途端に表情を引き締める──
『───!』
『おやおや、中身をお探しですかな?』
ライがいつものようなおどけた意志を発した。彼が変身したベターマン・アーリマン。すなわちカタフラクトの尾部が先端に、小さな袋をぶら下げている。それは、デウスがテンプスの実を収めていた袋である。
『お前──いつの間に!』
『時の大河を渡っているうちに、隙を見て……ですな』
小袋の中には、数個のテンプスがある。稀少な実の、それがすべてであるようだ。
『元の時代に戻るのなら、拙者たちと同道いたしますかな?』
『誰が!』
『おや残念。拙者としてはお詫びのつもりでしたのに──』
手持ちのテンプスの実をすべて失ったとしても、また自分が宿主たるアニムスの花を咲かせればよいだけのこと。デウスにしてみれば、この二〇〇五年にとどまって、それをただ待てばいい。
『──だが、君たちはどうするつもりなんだ? ヒトが滅ぶのは悲しい……だが新たな歴史で生きていくことも拒むのでは、どうするというんだい?』
『ンー…答えを知りたければ、俺たちが生きた先にある歴史を、覗きに行ってみるのだな。実がなるまで、どれほどの時を必要とするのかしらんが』
ふたたび嘲笑するような羅漢の意志。こうまで言われて、デウスがそれ以上の答えを欲することはなかった。
一同に背を向けて、デウスが霧の彼方へ去って行った後──ガジュマルが晴れ晴れとした顔を、ラミアに向けた。
『感謝するぞ、ラミア。あの世界を見捨てられたら、俺はシャーラに会えなくなるところだった!』
ラミアが初めて見る表情だった。おそらくシャーラ以外の者には、滅多に見せない顔なのだろう。ここで彼らがデウスの誘惑に乗っていれば、歴史は新たな分岐へ突入していたはずだ。そうなれば、たとえテンプスの実で未来へ帰っても、見知らぬ未来となっているはずだ。そこにシャーラがいたとしても、別の存在になっているだろう。
『それにしても、後始末が大変だな……』
と、ユーヤが辺りを見回す。ラミアが宣言したように、歴史を分岐させないためには、この二〇〇五年に、未来からの干渉の痕跡を残してはならない。凱や護の記憶も消さなければならないだろう。そして、彼らにはまだやらなければならぬ事がある。
『ンー…それでどうするのだ、ラミア。歴史を分岐させずに、暁の霊気に打ち克つ術を、見いだしているのだろうな?』
『──無論だ』
ラミアはうなずき、カタフラクトの頭部でかたわらを見た。そこには二体の勇者王が横たわっている。
『我らソムニウムとヒト──そのすべての力を結集する』
* * *
「……なにが起きたんだ?」
獅子王凱は頭を振って、目眩のような感覚を振り切った。撃破したEI-02の内部からコアをえぐり出した後、いきなり眼前が暗転しかのような感覚があった。だが、辺りを見回しても、何も変化は起きていない。
(今はまず、このコアを破壊しなくては……!)
敵のコアを握りしめるガオガイガーの手に、力を込める。その時、少年の声が響いた。
「それを壊しちゃダメェェッ!」
──これより後、獅子王凱と天海護は魂の兄弟として、幾多の試練をともに乗り越えていく。そのすべてがこの二〇〇五年に始まり、最大のものが二〇一七年に訪れるのだった。
(つづく)
著・竹田裕一郎
次回6月30日更新予定
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