【第45回】高橋良輔監督旅行記「飛行機雲に誘われて」

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飛行機雲に誘われて……その45

 良輔版"三都物語"が進行中ですが、一時中断。
 実は中国の南京に行ってきました。

「何しに?」

 といろんな人に聞かれるんだけど、実はあたしらにも『これこれこういう理由で、これこれこういう団体に招かれました』と分かりやすく言えないんだなあこれが。
 次の写真を見てくんなまし。

高橋良輔,サンライズ,矢立文庫

 左の白い冊子が招待状。中身は10ページほどでイベントの趣旨説明らしいのだが中国語なのでさっぱり、しかし立派でしょう。その上にある小冊子が南京市のパスポート。右の赤いのがイベント本番用パスポート、これも立派でしょう。その右下にある小冊子がイベントのプログラム、上にあるのがIDカード。まあみんな大仰とも言えるほどリッパ!

 これらの資料を拾い読みしていくと、どうやら目的は、

《世界有名漫画家の南京駐在計画》

 ということらしい。確かに私を抜かせば他はみんな漫画家だったが、どうも応対を子細に観察していると漫画とアニメーションの区別がついていないらしいことが分かる。まあしかし、言ってみればそんなことはどうでもいいことだ。とにかく"熱烈歓迎"であったことは間違いない。その証拠に昼食も夕食も豪華! あたしら結構中国には行っているけどあんなに上海ガニを食べたのは初めて! 旨かったあー! ってそれかい。
 会の全日程7日間、うちあたしらは3泊4日で駐在というほどのことはないのだが、市の歴史的名所も代表的産業も見学させてもらい、本当に楽しかった。日本の一般の人は知らないでしょうが、南京の伝統的主要産業品に"金箔"と言うものがある。日本で金箔というと職人芸で親方一人に弟子一人か二人というイメージがあるが、南京の金箔造りは凄いの! まさに工場。その工場見学が終わったところで漫画家先生一同に、

「ぜひ一筆!!」

 と熱烈所望の申し出があり、あたしらは、

「いえいえ、みどもは絵描きさんではないのでぇー」

 と尻込みすれど、全く許されない。で、度胸を決め、

「なるたけ大きい紙を」

 と要求、描きましたよう開き直って!

高橋良輔,サンライズ,矢立文庫
▲この部屋は何の部屋かわからないのだけれど、周りは立派な書が部屋中に掛けられていた。その前で、恐れげもなく、嗚呼、やってしまいました。

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▲ガシゴシと描き上げたのがこれ。結構ウケました(笑)。もっともウケたのは後ろ向きのハゲ頭に特産の金箔を貼ったところですがハハハ。

 古都南京いい街でした! 次回も。

 


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